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手土産 満腹でも感動する折詰弁当❢❢ 

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オヤジです。

お腹がすいていれば、何食べても美味しい。

愛情のこもった手作りの家庭の味ならなお更です。

あー、食った食った もう、お腹がいっぱい もう、いい・・・ふー

普通なら、この後、もう何も食べられません。

 

でも、満腹なのに、感動するほどのお弁当

そんな折詰弁当をいただいたことがあるんです。

 

今回はそのお弁当のお話です。

ただ、30年近く前のことですので、写真もなくて、すみません。

代わりに、書籍の表紙からのイメージを大きく膨らませていただければと・・・

 

若い頃、私は数年間、飲食業界に身を投じていました。

毎日、キャベツの千切り、ハンバーグをコネコネ、フライパンをふりふり、鍋の中のホワイトソースを木べらでくるくる

そんな経験があり、転職後も、少なからずグルメ気取りでした。

 

そんな頃、バブルがはじけて崩壊

金融関連会社に勤めている友人が、職を追われそうな状態

そのどん底にいる友人が、ある日

「うまい弁当があるさかい、明日の夕方、持っていったるわー。」

と大阪から突然の電話がありました。

 

そして、当日の夜、来る予定なのに到着の連絡がなかなか来ない。

待ちくたびれて、お腹が減りすぎ、我慢できずに一人で遅めの夕食・・・

ふー もう満腹 

 

しかし、午後9時を回った頃

「最終便の飛行機しかなかった。さっき、ホテル着いた。」とその友人からの連絡 

えっ、さっき食ったばかりなのにどうしよう・・・

 

早速ホテルに向かい、久しぶりに友人と再会しました。

「おー、久しぶり。ごめん、もう晩飯食った。」とお断り

すると、何故か自信ありげな表情をして「まあ、食ってみ。」と白木の折詰のお弁当を私に

 

その時、まだ満腹状態が続いており、正直なところ、まったく何も欲しくありませんでした。

わざわざ飛行機に乗って、せっかく持ってきていただいた手土産

すぐ食べなければ、当然、傷んでしまう

早速、部屋に移動し、ちょっときついなーと思いながらも友人に気を使い、いただくことに

 

包みを外して、蓋を開けると

カニの甲羅の中にカニとあわびのホワイトソースグラタン

和食の定番 上品な魚の焼き物や煮物等々

ちりめんじゃこと大葉の千切りを散らした白ご飯

 

(実物の写真がないので、とても残念)

 

目を引いたカニの甲羅に入っているホワイトソースグラタン

まずは、竹のお箸で、一口

次の瞬間

ん、えっ、うあ、なんやこれ、ほんまかー、はーーーーーー、滅茶苦茶うまいやん

 

カニの身とあわびにホワイトソースが絡まったあっさりとした中にも独特のうまみとコク

濃くもなく、薄くもなく、しっかりとした味付け

美味しいと感じる範囲の中の最高の一点をピンポイントで極めたまったりとした絶妙な塩梅

もうたまりません。

こんなにうまいの食ったことない。

 えー、こんなに違うものか

少なからず、ホワイトソースを手作りで作った経験があった私にとって、とてつもない衝撃が走りました。

 

ここからは、満腹だったこともすっかり忘れ、箸が止まることはありませんでした。

どれを食べても絶品

うあ、ほんまかー、はーーーーーー もう言葉にならん、 滅茶苦茶うまい

感動の連続・・・・・

 

気がつくと、白木の折詰は空に

もっと、食いたーい

冷めた弁当でこんなにうまいのに、店であったかい料理を食べたら、どれほど美味しいことか

想像するだけでも鳥肌が立ちました。

 

極めて完成度の高いお料理

今まで食べてきたものは一体何だったんだろうか・・・

 

この白木の折詰のお弁当は、当時、大阪浪速、法善寺横丁にある老舗の割烹料理店から暖簾分けで独立した創作料理も扱うお店のものでした。

 

「せめておいしいものでも食べて元気を出して。」とどん底状態の友人に対し、同僚女性が案内したお店とのことでした。

その友人もその店で初めて食事をして、あまりにも美味しかったことから、こんなにおいしいものがあるんやったら、もう一回頑張ってみようと、生きる気力をもらったそうです。

 

そして、その感動を私に伝えるためだけのために、わざわざ、大阪から飛行機に乗ってその折詰を持って来たのでした。

 

そんな話を聞き、さらに、感動してしまった私

いてもたってもいられず、翌土曜日、仕事を終えてすぐ、大阪まで飛んだことは、言うまでもありません。

 

この出来事のおかげで、食の奥深さといったような私の食に対する価値観は、大きくガラリと変わりました。

その友人、その同僚、そしてそのお店、さらに私との出会いとそれぞれの想いがなければ、一生、今の価値観に気づくことはなかったかもしません。

ほんとうに感謝しています。

 

ああ、おやっさんとももう会えない

もう二度と食べられなくなったその折詰のお弁当とお店のお料理

とても残念で、淋しくて仕方がありません。

おやっさんの足元にも及びませんが、私なりの美味しい料理を目指してチャレンジしていきます。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました❢❢